雨に唄えば

庭をみてふと、いつのまにか紫陽花の花芽が目立つようになっていたことに気がつきました。

待ちに待った清々しい五月も、半ばを過ぎればそろそろ梅雨の予感。

季節の移り変わりとはなんとめまぐるしい。

手入れをさぼりがちな私の家の庭は、鬱蒼と茂っています。

五月の後半は梅雨の走りで蒸し暑くなるとの予報です。

海に囲まれ、森林も多い日本は水に恵まれた土地なので、年間を通して湿気がついてまわります。

特に、気温が高い時期に水は蒸発し、大量の湿を生むのです。

故にこれからしばらくは湿気とのおつきあいが続きます。


東洋では人の体調に外から影響を与えるもの(外因)として、風、寒、暑、湿、燥、火があるとされています。

これらは六気といい、自然の気候の状態ですが、極端に強すぎたり、人の抵抗力や調整がうまくいっていないときは外邪となり、体調を崩す原因となります。

つまり、これから梅雨にかけての急な湿気の上昇は湿邪であり、もともと体力が落ちている人や、怪我していたり、気持ちが鬱々としている状態では更にその影響を受けやすくなるものです。


湿邪が人のからだにどのように影響するかは、その人がどの部分が弱いところかで違いますが、性質としていくつかポイントがあります。

体や頭が重い、手足がだるい、関節の痛み、むくみ、などなど。

これらは湿邪とともに、消化器系を酷使しているときや弱っているときに現れる症状でもあります。

つまり、湿気の多い時期に暴飲暴食したり、冷たいものや果物、甘いものをとりすぎると、先ほどの症状が余計に出やすくなるということなので気をつけたいものです。

ほどほどをめざして。


湿邪そのものも脾胃(消化器系)を犯す特徴があります。

梅雨時期に、消化不良や食欲がなくなったり、急に下痢や軟便をおこすのには湿気はおおいに関係しているのです。


湿気の季節に気をつけることって、家を除湿する他どうしたらよいでしょうか。

そういう季節ですからある程度の蒸し暑さは慣れるまでしょうがないですから、余計に湿邪を入れないようにするのが大事です。

汗をかいたら乾いたものに着替える。

雨などで靴下がぬれたら履き替える。

ぬれた地面の上で草むしり等、長時間はやらない。

何となく知らないうちに入ってくるのが湿邪です。


あとは内湿といって、体の中にできる湿(体内の水分も滞ると湿邪になります)を停滞させないようにするために、循環を良くして水分が排泄される状態が最高です。

循環を良くさせるためには、気が停滞しないことです。

やっぱり、よくしゃべり、よく笑い、歌などうたって吐き出したり、わくわくすることをためらわずやることでしょうね。

もし外が雨でも、楽しいお出かけなら気が晴れるものですから。


じめじめの季節こそ一つのことにこだわったり、思い詰めたりしがちなので発散が必要です。

相手がいなくても、日記を書いたり、詩を書いたり、ものを作ったり、映画を見て感動したり。

自分の心が動くといろんなものが動き始めますから。


だらだらと書いたこの文章ですら、今日の私の発散となっていること間違いなしです。

しかしここ最近一番楽しい私の発散はお料理です。

食べ過ぎとのバランスが難しいところですが、作りたい料理を作り器を選び美味しくいただくという一連の流れに、心がとても満たされています☆